CMYK4色だけでも、ここまでできる!

パッケージやラベル、POP・販促物などの印刷物をつくるとき、「この部分は金っぽくしたい」「もう少し鮮やかに見せたい」「指定されている特色に近づけたい」といった場面があります。もちろん、専用のインキや箔を使う方法もありますが、印刷仕様がCMYK4色で決まっている場合など、まず4色の中でどこまで表現できるかを考えることもあります。CMYKは、数値を少し変えるだけでも色の印象が変わります。さらに、周囲の色との組み合わせや、濃淡、印刷する紙によっても見え方は変わります。つまり、単に「近い色を選ぶ」だけではなく、見え方まで含めて色をつくっていくことができます。今回は、CMYK4色という条件の中で、ちょっと工夫するとできる色の表現をご紹介します。

1.ニセ金・銀
CMYKには、金や銀そのもののインキはありませんが、色の掛け合わせによって「金色らしい色」「銀色らしい色」を表現することができます。例えば、●金:黄色や黄土色、茶色などを組み合わせて、ゴールド系の色に●銀:グレーをベースに少し青みを加えて、シルバーをイメージした色に
単色でシンプルに使うこともできますし、濃淡やグラデーションを加えて、光沢感のある見せ方にすることもできます。もちろん、本物の金・銀インキや箔のような光沢や反射はありませんが、デザインや用途によっては、CMYK4色でも十分に金・銀をイメージさせる表現ができます。

2.ニセ蛍光? 鮮やかに見せる工夫
CMYKでは、本物の蛍光インキのような発色をそのまま再現することはできません。ただ、色の選び方や組み合わせ方によって、通常のCMYK印刷でも鮮やかさを強く感じる見せ方ができる場合があります。例えば、
●色を掛け合わせすぎない:ピンクやイエロー、オレンジ、グリーンなど、比較的鮮やかに見えやすい色をすっきりと使う
●暗い色と組み合わせる:黒や濃紺などの中に鮮やかな色を置き、周囲との対比で目立たせる
●白や余白を活かす:白い背景の中に鮮やかな色を大きく配置し、色の強さを引き立てる本物の蛍光色とは異なりますが、CMYKで表現できる色の中から、できるだけ鮮やかに見える組み合わせを考えてみるのも一つの方法です。

3.特色をCMYKで
「このロゴは特色指定だけれど、印刷はCMYK4色の中でおさめたい」。そんな場合は、特色をCMYKに置き換えて、できるだけ近い色に調整する方法があります。色をつくる際は、DICやPANTONEなどの特色チップを基準にしたり、設定されている近似CMYK値を参考にしたりしながら、データ上で色を調整していきます。ただし、特色とCMYKでは色のつくり方が異なるため、数値を置き換えるだけで同じ色になるとは限りません。紙や印刷条件によっても見え方は変わります。よりシビアに色を合わせたい場合は、特色チップや支給された現物などの色見本を基準に、色校正や本番印刷で仕上がりを確認しながら、できるだけ近い色に調整していくこともあります。もちろん、CMYKでは再現しにくい特色もありますが、写真やイラストなどを含めて4色印刷の中で仕上げたい場合には、こうした方法で特色のイメージに近づけることができます。
4.紙によっても見え方は変わる
CMYKで色をつくるときに、もうひとつ気にしておきたいのが「紙」です。同じCMYKの数値で印刷しても、使う紙によって色の見え方は変わります。
例えば、●コート系の紙:表面がなめらかで、比較的はっきりとした発色になりやすい●マットな紙:光沢が抑えられ、色も少し落ち着いた印象に●風合いのある紙:紙の質感が加わることで、やわらかく自然な見え方に●生成りや色味のある紙:紙そのものの色が影響し、白い紙とは異なる仕上がりに
また、紙の「白さ」も色の見え方に影響します。青みのある白、少し黄みのある白、生成りなど、紙の地色が変われば、同じCMYKデータでも受ける印象は少しずつ変わります。
まとめ
CMYK4色だけでも、色の掛け合わせや見せ方を工夫することで、思っている以上にさまざまな表現ができます。
色のつくり方だけでなく、用紙まで含めて考えることで、表現の幅はさらに広がります。仕上がりに合わせて、CMYK4色でできることを上手に取り入れてみるのも、印刷物づくりのひとつの方法です。






