「書いてはいけない表記」とは?パッケージ表記の落とし穴
- 6 日前
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「肌のゆらぎ」「もたつき」「健やかな肌」「透き通った印象」… スキンケア用品のパッケージや広告でありがちな表現ですよね。 「なんとなく言いたいことはわかるけど、どうしてそんなにフワッとした言い方なんだろう?」と疑問に感じる人もいるのではないでしょうか。
先日、SNS上でこうした「化粧品の【まわりくどい】キャッチコピーの理由」が話題になっていました。 ( それ見たよという方もいらっしゃるかもしれません)
確かにもっと具体的に効果を書いた方がいいのでは?と思ってしまうのですが、一体なぜこういった曖昧な表現 を使っているのかというと、商品のパッケージには「書いてはいけない」ことがあるからなんです。
商品パッケージを作る際、まずは見た目に意識が向きがちですが実はそれと同じくらい重要なのが表記ルールです。 知らずにNG表記を使ってしまうと、最悪の場合「販売停止」や「回収」につながることもあります。
というわけで今日は、印刷会社の視点から「書いてはいけない表記」とその落とし穴についてお話ししていこうと思います!

パッケージ表記で気をつけるべき理由は?
パッケージに記載される情報は、単なる説明ではなく法律に関わる重要な情報でもあります。 特に、以下のような法律が関係しています。
・食品表示法:食品の安全性と消費者の自主的な選択を守るため、加工
・生鮮食品、添加物等の表示ルールを 定めた法律
・景品表示法:商品やサービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを厳しく規制するとともに、消費者が より良い商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守る法律
・薬機法(旧薬事法):医薬品や医療機器、化粧品などの製造・販売、広告に至るまで幅広く規制を定めた法律
・家庭用品品質表示法:消費者が日常使用する家庭用品を対象に、商品の品質について表示すべき事項や表示方法 を定め、消費者が商品の購入をする際に適切な情報提供を受けることができるように制定された法律
これらに違反してしまった場合、行政指導や課徴金の対象になる可能性があります。 つまり、パッケージ表記には一定のルールがあり、それを守りながら内容を考えなくてはいけないのです。

結構ありがち?「書いてはいけない表記」
ここでは、商品パッケージで特にありがちなNG例を紹介します。
① 根拠のないNo.1表記
「売上No.1」や「満足度No.1」といった表記はよく見かけますが、明確な調査データがないのに書いてしまうのは NGです。
さらに注意すべきポイントは以下の通りです。
・調査期間・対象が不明
・自社調べのみ
・比較対象が曖昧 これらはすべて不当表示とみなされる可能性があるので要注意です。
② 効果・効能の言いすぎ
特に健康食品や化粧品で多いのがこのパターンです。冒頭でお話しした化粧品パッケージの話もここに繋がります。
NG とされるのは、
「絶対に痩せる」「病気が治る」「ニキビが消える」「肌荒れが治る」
といった断定的な表現です。
これらは薬機法違反になる可能性が高く、非常にリスクの高い表現です。 そのため、曖昧な表現に言い換えて商品のセールスポイントをアピールしなくてはいけません。 例に出したコピーを言い換えると、以下のようになります。
「絶対に痩せる」→「ダイエットをサポート」「理想の体型を目指す方に」
「病気が治る」→「毎日のコンディションを整える」「健やかな毎日をサポート」
「ニキビが消える」→「すこやかな肌へ導く」「なめらかな肌印象へ」
「肌荒れが治る」→「肌を整える」「トラブルの起きにくい肌へ」
つまり、よく見るフワッとした表現は法律を守った結果なのです。ルールを守った上で、商品の特長をできるだけ うまく伝えようという努力の結晶とも言えます。
③ 「無添加」「天然」などの曖昧表現 これらのワードはよく見聞きするかと思いますが、実はNGの場合も多いです。 例えば「無添加」と書く場合は、 ①何が無添加なのか ②他の商品とどう違うのか といった部分が明確でないとNGになることがあります。 ( 使ったら即違法!というわけではありませんが、場合によっては法律違反や指導対象になってしまうことも…)
もし「無添加」という言葉を使用したい場合、例えば「保存料無添加」のように「何が」の部分を明記するのが 重要です。「天然」「自然由来」なども同じで、誤認を与えるような表現は避ける必要があります。
④ 原産国・品質表示の抜け漏れ
そして意外と多いのが、「書かなければいけない情報が抜けている」というケースです。 例えば、
・原産国表示
・製造者名
・住所
・素材表示
これらは商品によっては必須項目です。
特にアパレルや雑貨では、品質表示タグの不備がトラブルになることも少なくありません。

印刷前にチェックすべきポイント
パッケージ表記に不安がある場合は、早い段階で印刷会社に相談するのがおすすめです。
なぜかというと、多くの印刷会社では
・表記内容のチェック
・過去事例の共有
・レイアウト調整のアドバイス
など、実務ベースでのサポートが可能だからです。特にオンデマンド印刷や小ロット生産の場合、試作段階でチェック・ 修正ができるのが大きなメリットです。
パッケージ表記は「売るため」だけでなく「守るため」
パッケージは商品の顔であり、売上に直結する重要なものです。それと同時に、企業やブランドを守る役割も持ってい ます。 ( このことを知っていると、お店に買い物に行った時に商品のパッケージを見る目も少し変わりそうですね!)
パッケージを制作するにあたって、
「デザインは完璧なのに、表記でNGになってしまった…!」 そんなもったいない事態を防ぐためにも、パッケージを制作する時は表記の内容について問題ないかチェックを欠かさ ないようにしましょう






