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パッケージとパッケージデザインが伝えること

  • miyuki tsurumi
  • 7月14日
  • 読了時間: 3分

更新日:8月26日

パッケージデザイン

「パッケージデザインは商品の第一印象を決める“顔”」


パッケージは、商品が最初に出会う相手、つまり消費者に向けた「顔」のような存在です。店頭に並んだ数多くの商品の中で目に留まり、「これ、ちょっと気になるな」と思ってもらうためには、まず見た目での印象が重要になります。第一印象を決めるポイントとして、形、色づかい、レイアウト、文字の情報量など、パッケージには考えるべき要素が多くあります。それらを一貫性のあるデザインでまとめあげ、ターゲットにきちんと届く「伝わるパッケージ」にすることが求められます。


パッケージデザインは2つの要素で成り立っている


パッケージデザインと一口に言っても、その中には2つの側面があります。ひとつは「プロダクトデザイン」、もうひとつは「グラフィックデザイン」です。プロダクトデザインは、容器の形状や開け方、持ちやすさ、収納性といった、構造的・物理的な側面に関わります。たとえば、片手で開けられるキャップや、最後まで中身を無駄なく使いきれる容器の形など、使う人のことを考えた工夫が詰まっています。一方で、グラフィックデザインは、パッケージ表面に印刷される情報や装飾要素に関わる部分です。ロゴやカラー、写真、イラスト、文字組みなどを通して、「何の商品か」「どう使うのか」「どんな価値があるのか」といった情報を、視覚的に伝えます。この2「伝わる」パッケージが完成します。


「パッケージ素材と加工技術が印象を左右する理由」


見た目や構造だけでなく、使用する素材もパッケージの印象を左右する重要な要素です。たとえば同じデザインでも、マットな紙に印刷されたものと、ツヤのあるコート紙に印刷されたものでは、受ける印象はまったく異なります。さらに、特殊加工も印象づくりに効果的です。箔押しエンボス(浮き出し加工)マットPPUVニスといった仕上げによって、上品さや高級感、立体感などを演出できます。手に取ったときの質感も、視覚だけでなく触覚からの情報として大きな影響を与えます。また、環境への配慮や、再利用・リサイクルしやすいかどうかといった「その後」の視点も、近年は無視できません。見た目だけでなく、使いやすさや環境意識も含めた素材選びが求められています。


ターゲットに「届く」ための設計


パッケージ

パッケージは、デザインの美しさだけで評価されるものではありません。「誰に、どんなシーンで使ってもらいたいか」を明確にしたうえで、そのターゲットに響く言葉、色、形を選ぶ必要があります。たとえば、子育て世代に向けた食品パッケージでは、「時短」「簡単」「安心」といったキーワードが重要になるでしょう。一方、美容系の商品なら、「透明感」「肌になじむ」「植物由来」といった言葉やナチュラルな配色が選ばれるかもしれません。パッケージは商品そのものと同じくらい、誰にどう伝えるか”が問われるメディアでもあるのです。


パッケージの未来と可能性


スマホ

近年、QRコードやARといったデジタル技術との連携により、商品と消費者の接点はさらに多様になっています。加えて、環境への意識の高まりから、簡易包装や脱プラスチック、詰め替え型といった選択肢も広がり、パッケージのあり方そのものが見直されています。パッケージは、ただの外装ではなく、商品と人をつなぐ大切な手段のひとつです。これからのパッケージづくりには、機能や見た目だけでなく、「どう伝えるか」「どう届けるか」が、より一層求められていくでしょう。



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